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「あーもうだめ―…」


「星蘭ちゃん、大丈夫?」


ベンチに座る私の背中を横に座ってさすってくれるお兄さん。


「俺、飲み物買ってくるわ」


と、自販機へと走る春樹くん。


そして私は。


「…酔った…」


思いっきりダウン中で。


結局、来ていきなりお兄さんのご希望通りコーヒーカップに乗って。


お兄さんが回しまくるから、目が回って酔って。


からの、ジェットコースター。


絶叫系や回るのが苦手な私にとって、ダブルはきついものがあった。


「だめなら言ってくれたらやめたのにーっ!」


「すみません…」


これぐらいで情けない。


「はい、星蘭さんこれでいい?」


私が顔を上げると、缶の紅茶を差し出す春樹くんがいた。


「ごめんね…ありがとう。あとでお金払うから」


「これぐらいいいよ。はい、兄ちゃんはオレンジジュースね」


「春ちゃん、ありがと」


ジュースを渡し終わると、私の横に腰を下ろした。