私がしばらく黙り込んでいたそんな時。


「「ほら、行くよー」」


と、私は左手は春樹くんに、右手はお兄さんに手を繋がれ走っていた。


ああ。


やっぱり落ち着く。


直樹の前だと緊張ではないけど、何か浮足な感じで。


ドキドキして。


なんかそわそわして落ち着かなくて。


それに対して、なぜか2人は心の中に浸透してくる。


なんでだろう。


何が直樹と違うのだろうか。


言葉では表せないけど、落ち着く。


好きな人じゃないから?


それもあるかもしれないけど。


おそらく答えは出てる。


それは多分。




――春樹くんは年下だし、お兄さんも姿や性格が年下だからだ。


うん、そうだ。


楽しそうな弟を見るお姉さんって感じの気分だ。