連れられるがままにチケットを買い。


チケットを渡して、私たちは遊園地の中へと足を踏み入れた。


そのとき、胸が弾む音がした。


「この感じ…久しぶり…」


たくさんの人にアトラクション。


子どもたちが楽しそうにはしゃいでいて。


こちらまで笑顔になって。


もう何もかもがキラキラしていて。


この遊園地独特の胸騒ぎは今も昔も変わらない。


「星蘭ちゃん、帰るとか言ってたくせに顔がにやけてるよーっ」


「え、嘘!」


私は頬を両手でパチパチと叩いた。


「いいんだよ?一緒に楽しむために星蘭ちゃんを連れてきたわけだし!ねっ、春ちゃん!」


「そうそう。星蘭さんに楽しんでもらわないと意味ないんだからさー」


私―…が?


今この状況で楽しんじゃっていいのかな?


この2人から悪い何かが感じられない。


大丈夫…だよね?


莉子もいないから巻き込むこともない。


もし何かあれば自分のせいなだけ。


私が一番不安なのは。


直樹に、このことは秘密とにしておかないといけないということだ。