…は?


そんなの知るかぁぁあ!!


「知らない。というより…私が、あなたにキスしてないっていう証拠、あるわけ?」


そんだけ言ってくるってことは証拠ぐらいあるんでしょうね!!


「証拠?んなもん、あるわけねーじゃん」


はい?


ない、だと?


「後ろからの映像とか写真とか、あったら良かったんだけどなー」


「証拠ないんなら、偽キスだって証明できないんだし、帰してよ」


私はその場を去ろうとしたが、肩を押さえられる。


「証拠…証明してやるよ」


そういいながら、私の顎をくいっと持ち上げ、親指で私の唇をなぞる。


いやっ…背筋がゾクゾクする。


「唇の感触と指の感触の違いぐらい、俺でもはっきりわかるよ」


これ、やっぱり完全にバレてる。


やばい…。