後ろから声をかけた。


首を回し、驚いた顔で私を見た。


「星蘭…?」


「ちょっといい?」


私は、性格に似合わずとっても冷静だった。


政也は、いきなりのことで頭が回ってないように見えるが。


椅子から立ち上がり。


「屋上行こっか」


そういい、教室を出ていく。


私は、そんな政也についていった。


今だからこそ話したいことがある。


政也との過去を引きずらないために。


私は今。


まだ、一歩も踏み出していない。


ずっと立ち止まったままだったんだ。


だから。


一歩前へ進めるようにも。


直樹に内緒ってところは悪いけど。


これは。


私自身が片付けないといけない問題だから。