入浴が済むと、おれ達はリビングで髪を乾かしあいっこ。
それが済むと鳥井さんの冷蔵庫を拝見、水とお茶と牛乳しかなかった。
残念、ジュースでもあれば良かったに。
仕方がなしに二人で牛乳を飲んでしまって、歯磨き、その後は真っ直ぐ和室に入った。
時刻は十時過ぎ、リビングにはテレビがあって今頃面白いバラエティ番組があってるだろうけど、おれ達は和室に向かった。
敷布団は二組、だけどおれ達は一組で十分。
一つを放置して、おれ達は狭い布団の敷地に飛び込む。
まだ寝る気は無いから電気は点けっ放し。
で、おれ達は何をしているかって言うと、名前呼び合ってじゃれ合い。
童心に返ったみたいに、兄さまとくっ付き合って、じゃれ合ってる。
「兄さまっ! そのワザ禁止ですっ、ぐぇつ! またプレスですか!」
「那智がでっかくなったら俺にプレスしてみろって。ああ、チビのままかもな」
「にーさま!」
「ぷははっ、悔しかったらでかくなってみろ。チビ」
「チビじゃないです!
見てらっしゃいです、兄さま。その内泣きを見ますから!」
「そして数年後、身長に泣きを見る那智だった。まる」
「もぉおおお!」
ムキになるおれ、それに笑う兄さま、久々に兄弟水入らずで笑い合った。
その内、じゃれ合いをやめてキス抱擁抱擁キス抱擁。
抱擁が大半を占めている中、おれ達は長いながいスキンシップを終えた後、おやすみなさいモードに入った。
既に小二時間は過ぎたスキンシップ。翌日を迎えていた。
もっとスキンシップをするつもりだったんだけど、意外とおれ達、連日の騒動で疲労していたみたい。
お互いに欠伸を噛み締めて眠気を訴えた。
だから兄さまと一緒に、のそのそ布団に横たわる。