「水野〜何かあったのか??ずいぶん遅いから………よ、猿飛!!」



「………!??」



大声で登場した人物の姿を見たなつめは、即座に目を反らした。



「……あははっ…ここは水野先生の家……えぇ…そうに違いないわ…担任がいるハズがないよね…うん、私は何も見ていないわ!!」



「……おい猿飛…俺いるから!!無いもの扱いすんな!!」



「嘘でしょォォオ――!!??」



「…真田から聞いてなかったのかよ…」



2人がやりとりをしていると、花吹雪ペアがやってきて言った。



「いや、伊達も暇って言ってたからさ…ごめんね、猿飛さん…」



「いえ、水野先生は悪くないですから!!」



「何で謝ってんだよ水野!!」



「ごめん…私が至ってさりげない感じで伊達先生もいるって言っちゃったから…」


“だって伊達先生がいるって言ったら、なつめ来てくれなかったでしょ?”

と続けたさくらに、伊達は内心で多大なショックを感じていた。



(……猿飛はどんだけ俺を嫌ってんだよ!!…ってか、真田の俺の扱い酷ッッ!!)



こんなやり取りをして、4人は水野宅へ入って行った。





「…着流し、似合ってますよ」


「お、おぅ…ありがとな…(…これって、フォローなのか??)」



「………さすが伊達男……」



「おい!!」



こんなやり取りがあったコトを知るのは、伊達となつめだけであった。



かくして、4人の宿題戦争が幕を開けた。