なつめの様子がおかしい日は、何日か続いたが、

文化祭はどんどん近づき、生徒たちは放課後に準備を進めた。



準備も着々と進み、文化祭まであと3日になって、ついに全員の衣装が完成した。




「今から衣装を配るので、サイズがあわなかったら、言ってください」



裁縫マスターこと、小倉かりんが言った。



彼女に家庭科をやらせて、右に出る者は学園にはいないだろう……



「おっ!!今日もやってるな、お前ら!!」


クラス担任の登場で、クラスが更に盛り上がる。



小倉は伊達にも衣装を渡した。


「もちろん、先生もやってくださいね!!」


「お、おぅ……!!」



小倉の何とも言えない迫力に押されて、伊達が承諾すると、あちらこちらから笑い声が上がる。



「なんだよ、お前ら!!おかしくないだろ!!」



いや…いつも俺様な先生が素直で……


伊達はその男子生徒の頭をグリグリして、


「たまにはいいんだよ!!」


と、意味の分からない照れ隠しをして去っていった。



「なつめ、文化祭頑張ろ!!」



「うん!!…さくらも、水野先生頑張ってね…?」


「なつめ〜〜!!」



真っ赤なタコみたいになったさくらを見て、

なつめを含め、その場の全員が大爆笑していた。