「うぁぁ」車のなか足を撃たれた中村はうめき声をあげながら、痛みと戦っていた。「すごい出血、早く血を止めないとヤバいよ」麻理が傷を見てヒステリックに叫んだ。

「とにかく布で傷口を押さえて出血を止めるんだ」神谷が運転をしながらそう指示した。「でも布なんてないよ」麻理が言うと山田がポケットから自分のタオルを取り出した。