「聖也~。」


 「もう、遅刻するってば!!」


 「少しぐらい遅刻してもいいだろう?」


 「絶対ムリ!!」


信じられない。
つい、こないだまでわたしを担任してた先生が遅刻してもいいなんて言う?
なんか前にもこんなことが・・・。


ベットの中から手を伸ばし、メイク中のわたしの腰に腕をまわす先生。


わたし、深海聖也。
この春から、服飾の専門学校に通ってます。

高校生活の3年間は優等生として、三つ編みおさげに黒ぶち眼鏡、ひざ丈のスカート


誰から見ても、ダサダサの女子高生。



そんなわたしが、今鏡の前でメイクなんかしちゃってる。


そんなわたしのじゃまをするわたしの彼、工藤 幸。