《回想》

初めて貰ったプレゼントは、林檎の形になった水晶のネックレスだった。

栄で偶然入ったお店で売っていた。

付き合ったばかりで、まだまだ名前を呼ぶのが恥ずかしく、苗字で呼ばれていた頃だった。

『山崎?』

『木村さん。』

『あぁー苗字で呼んだ。』

『そっちこそ、苗字で呼びましたよ。』


『そうだったかな。みやこ。』

自分で呼んで顔赤くした彼を見て、私も赤くなった。