「いや―...
そんなに大好きな物
だって知らなかった」

「それはそうでしょ。
今日知ったんだから」

「けど...
朝ひどいことしたし」

「もう気にしないでよ」

「気にするだろ!
そんな事知ったら」

「あたしがバカだった
んだよ。
いちごあめごときで
落ち込むなんて」


「そんな事ね―よ」

「いや...」

「違う。俺らが悪い」

「もういいって!
ボロボロになった
あめなんか...
もとにもどらない
んだから!」

「わり―。」

「あっあたしこそ。」




「健くん!このいちごあめ あげる。食べてみて!」
「おう」



健くんはゆっくり
袋からとりだして
口に運んだ


「うめ―!」

よかった。


「これうまいな!!」
「おっ...大袈裟」
「いやいやまじで」

「プッ...ハハハハハ」


おいしいって
言われた
いちごあめ
あたしの大好きな

嬉しかったな

おいしいって言ってくれてありがとう