一度受け入れてしまうと抑制するものは何一つ無くなって、彼のシャツを必死でつかんで離れてしまわないように自分に引き寄せた

重なってただけのキスから、心を奪うかのように深いディープキスにかわって

彼にしがみついてる手を解かれるとその手を背中に回すように導かれて

とうまくんにすがるように抱きついた

応えるようにアタシの背中を優しく何度も撫でてくれて、息継ぎするように離れた唇から「好き」と呟かれた


うそだ


だって・・・・・・


それはうそだ


わかっているのに、全身でアタシに熱を伝えてくる彼の体にうそはない気がして不安と期待が入り混じった複雑な気持ちに胸がしめつけられる


不安なのは、アタシがバカだからだ

期待してるのも、アタシがバカだからだ


そんな思いを抱いていること自体バカなのに

なのに、尋常じゃなく胸がときめいているのも真実で

頭の中がゴチャゴチャ混ざってもうわかんない


アタシが他の事に思いをめぐらせていることが分かったのか、意識を呼び戻すかのように一段と激しさを増したキスにまた何も考えられなくなる

アタシを抱きしめていた手が体を伝ってシャツの襟元までくると、ボタンを上から順にはずしていく

その間にも何度も離れては、何度もキスが交わされる