「おじゃまします」

上着を脱いで、荷物を端っこに置いた





「さきちゃんが来るって聞いたからさ、それはもう俺たちも来ないと!と思って」


アタシは愛想笑いを返したけど、すぐそれは変だと思って「え?なんで??」と笑顔を引っ込めた


「とうまと二人っきりなんてまだ早いし」


そんなセリフに不機嫌な顔をするとうまを見て春樹くんは楽しそう


「まだ早いかな??」

アタシがちょっと笑ってそう聞き返すと


「早い早い、お泊りなんてのはちゃんと段階踏んで、きちんとね」



なんてお父さんみたいな春樹くんのセリフにアタシはとうまの顔を見た

とうまも肩をすくめて半笑い



そんなアタシ達をみた春樹くんの顔から笑みが消えると

「もしや君たち……すでに……」

なんて恥ずかしいことを…




「もう、もう、いいから!」




アタシは慌てて食材の入った袋をガサガサしてみた


春樹くんががっしりアタシの両肩をつかんでグラグラする


「さきちゃん!こうゆうのはちゃんと段階を踏んで!きちんとねえ!!」


なんていわれてますます恥ずかしくなる