「……」

 白銀たちは互いに顔を見合わせた。

「はぁ~……」

 大きな溜息と共に、白銀はベリルに歩み寄った。

「おい」
「ん?」

 バイクにまたがってエンジンをかけようとしたベリルを呼び止める。

「……20万でどうだ」
「そんな程度でいいのか?」

 返ってきた意外な言葉に白銀は一瞬、声を詰まらせた。

「何人だ?」
「え?」

 訊かれてみんなの方を振り返る。1依頼に付き20万で言ったんだが、20万×人数で計算しているのか……?

「この件は20万では安すぎる」
「全員分払えるっていうのか」

 ベリルは指ぬきグローブをはめながら発した。

「誰が受けるか話し合ってくれ」