「近くの惑星は……」

 白銀が、ベリルを降ろす惑星を探していた時──

「!?」

 再び警告音が船内に響き渡った。船外カメラに映されたものは、先ほどレーザーケーブルで白銀の船を固定した船だ。

「追いかけてきてやがったのか」
「シルヴィ!」

 ディランが慌ててコクピットに入ってきた。

「操縦を頼む!」

 言って、白銀はレーザー砲のシートに移った。

「撃って来たぞ!」
「気合いで避けろ」

 レーザー砲を起動させ、白銀はトリガーに手をかけて静かに目を閉じる。

白銀の力は主に癒しの力だが、時として己の意志で変化させる事が出来るのだ。

 エイルクとリャムカは、それぞれの船の上下にあるビーム砲に向かった。

 白銀が目を閉じたままレーザー砲のトリガーを引くと、その軌道は追ってくる船に向かって弧を描くように走っていく。