「あれぇっ!?エリカちゃんまで・・・!」

本当に全員集合だ。キャプテンは先程にも増して不思議な気分になる。これはやはり、別れの前兆なのだろうか。

「何ナノ、コレ」
「一気に集まってきたんだけど」

ケイラやシュンリが言う中、ジュマも「今日はパーティーでもするんですかぁ・・・?」と不思議そうにキャプテンに聞く。
不思議なのは皆同じやよ、と心の内でキャプテンは思う。

だが、何故だろう。
誰か1人足りないような気もした。
この話でも重要な人物だから、そう思うだけだろうか。

「キリちゃん、電話かけても出んかったで、どうしたんやろう、って思ったよ」
「ごめん、うち電源切とった」

苦笑してキャプテンは言う。

「なんだ、もしかして、これ皆お前の知り合いかよ」
「うん。にぎやかやろ?」

口にした以上に、キャプテンは本当に彼らがにぎやかだと感じていた。

―――

しばらくして、互いを知りもしない4人がジュマの持ってきた作品を見ようと言い出し、騒ぎ出した頃だ。

「やめてくださいよ!ほんっとに、恥ずかしいですから」
「イイジャナイノ、キャプテンニハ見セタノニ」

どれどれ、と紙を覗くシュンリを見て、ジュマは「もぅ」と顔を手で覆う。

「キリちゃん」
「ん?」

エリカがこっそりとキャプテンに話しかける。吐息が耳に当たり、キャプテンはくすぐったいようにも思う。

「うち、ちょっと自販機で何か買ってくるね」
「ああ、うん。気をつけてね」

エリカはいったん手を振り、そのまま走っていった。