家に戻るとパパとママが出かけるところだった。

「どこ行くの?」


「啓吾が帰って来たから何かご馳走作ろうと
思って~あの子ったら突然帰ってくるから。」


「そうでしょ?私は明日って聞いてたよ。」



「驚かせようって思ったみたい。
相変わらず子供なんだから。」

ママが優しく微笑んだ。



「んじゃあ…今日は手巻きずしね~」



「っていうリクエストだから
ちょっとパパが帰って来たから出かけてくるわ。」



「は~い」


車を見送って家に入る。


サンルームには啓吾のジャージーや洗濯物が
干してあった。


いつもの風景がそこにある。



  啓吾は家族……


一番近くて 一番遠い……人……