受験を前にして私は必死になった。

啓吾と一緒にいたい
もっともっと啓吾を見ていたい



学校から帰ってきてまっすぐ10時まで塾

それから夕食お風呂を済ませて
それからニ時間だけ睡眠をとって
また三時くらいに
必死に目をこすりながら勉強を始めた。


人生の中で
多分こんなに勉強をするのはきっと
これが最後だと思うくらいに…
教科書とワークを見つめた。



啓吾はあれから
私のところに来なかった。


きっと遠慮してくれているんだろう



そう簡単に考えていた



啓吾を想う余裕は今の私にはなかった。