シンちゃんはキスをした

いつもと違って優しいキス

「んっ…」

舌と舌が絡みあって
その濃厚な口付けにあたしの脳はとろけてしまいそうになる


そしてあたしの服をゆっくり脱がす…

そしてあたしの体をじっくり見ていた

…いつもならそんなこと絶対にしないのに。

「やだ…じっくり見ないで。恥ずかしいよ…」

あたしは思わず手で隠す

「あゆみ見せて…見たいから。


その魔法のような言葉であたしはゆっくり手を外した

「キレイだよ…」

シンちゃんは耳元でそう囁いた
いつもなら野獣のようにあたしに触れて何も言わずに行為をするのに…

恥ずかしくてたまらないけど
また涙が出そうになった。



今日のシンちゃんは優しい触れかた

やさしくつつみこむように
耳元であたしの名前を囁きながらじっくり触れて

いやらしく
でも丁寧に舐めていって

「あゆみ…すごいね…ここ」


いつもと違う感覚に


「…ァアっ…ャあッ…」


いつもより感じてしまい
そしてまた泣きそうになってしまう



実感した



あたしとシンちゃん
これが最後だ


シンちゃんがこうやって優しくしてくれるのは
今日が

最後だからなんだ…