「はい」


「……え?」


「今日の売り上げ」




私は今、面接室でオーナーから茶封筒を受け取った。



中を覗くと、諭吉さま。


「35万」

「え、えっ!?」



「だから、今日のお前の売り上げが35万だっつってんの」



オーナーはだるそうにソファに寄り掛かった。

「私の…売り上げ?」




「まぁ、お前の手に渡るのはその半分だけどな」


諭吉さまを数えると、17。




17万円が…初任給。

自然と、涙が出てきた。



「うん、まぁ…初めてにしては上出来だな」



「オー…ナー」


「ちょっと感心したよ、麗奈も驚いてたぜ」