「大丈夫だ、麗奈だったら300万なんて一日で稼いじまうから」
いやいや…それはトップの話でしょ!?
「何日かかってもいい、ただし…途中で投げ出すことは許さない」
オーナーは笑みを浮かべつつ、背後から凄まじい殺気を放つ。
…はい、て言うしかないみたい。
「頑張ります…」
「よし、それでいい。大切なのは会話だ。話に入り込みすぎるとうざがられ、入らないと退屈される。その微妙な盛り上げが大事なんだ」
「はい」
「会話の内容っつっても、お客様によって様々だ。知的な会話を好むお客様もいれば、くだらない会話を好むお客様もいる…分かるな?」
…何となく。
「まぁ酒の一気飲みでもして盛り上げればいいんだ」
……え?
「あの…私未成年なんで、飲酒出来ないんですけど」
「あ?飲めねぇのか?」
「いや、飲めます、全然平気です」
本当はお酒なんて飲んだことなかったけど、否定したら絶対怒られる。
つか既にオーラがやばいんですけど。
「当たり前だ、飲めないキャバ嬢がどこにいるんだ」
※未成年者の飲酒は犯罪です。