それは聞き慣れない言葉だった。
「つまり、おまけっつーことだ」
「は、おまけ?」
どうやらヘルプというのは、
新人キャバ嬢の研修期間。
新人は仕事に慣れるために、人気の高い子のおまけとして働く。
仕事内容は主に、会話の盛り上げ、食べ物・飲み物の注文、後片付け。
雑用的仕事が多いが、大切な仕事に変わりはない。
「分かったか?」
「…はい、で私は誰のヘルプになれば?」
「あぁ、お前は麗奈のヘルプになってもらう。研修期間は…」
オーナーはそこで止める。
少し考えて、指で3を表した。
「3日ですか?それとも…3週間?」
「いいや、期間じゃない…300万だ」
オーナーは3本立てた指に0を追加した。
「300万!?」
「あぁ…お前の手柄で客が合計300万出すまでが研修期間だ」
それはちょっと鬼畜すぎませんか…?