「精一杯頑張りまーすっっ!!!」
私の特技は、嘘と演技と作り笑顔。
それだけあれば、楽勝でしょ?
「この通り、まだ幼い桜だけど、みんな仲良くしてあげてね」
オーナーが私の肩に優しく手を置く。
出逢ったときと同じ、大人で紳士なオーナー。
―――二重人格。
「わ、何その子、超可愛いーっっ」
店内に響き渡る、甲高い声。
目をキラキラさせながら、一人の女が私に近付いてきた。
「私、さつきっていうの!よろしくねっっ」
彼女は、白蝶人気ナンバー2のさつき、23歳。
胸元にブラックレースが重なった派手なロングドレスにさっぱりとしたショートの髪。
明るく元気な笑顔が印象的な彼女だったが、妖しい色気も感じ取れた。
「あ、オーナー!私、この子のお世話係するーっ」
「はいはい、ではお願いしますね」