私は同じ男と二度と身体を重ねない。
所詮援交だし、向こうが本気になったりしたら面倒臭いし。
何より、私のプライドが許さないから。
大体、好きで身体を重ねてるわけじゃない。
私の目的は…ただひとつ。
私が4つの頃、両親が殺された。
幼い頃の記憶だけど、今でもはっきり覚えてる。
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「あなたー、夕食ができたわよ」
「はーい」
後ろでパパとママの声がする。
でも、私はテレビに夢中。
「ほら梓紗、ご飯だってよ」
「これみてからー」
当時人気だったアニメを見てたんだと思う。
それでぐずって、夕食の時間が遅れた。
その後、パパとお風呂に入ってママに歯を磨いてもらった。
いつも30分遅く、ママと布団に入った。
「おやすみ、梓紗」
ポンポンと、頭を撫でてくれる優しいママ。
それに安心した私は、きっとすぐに眠りについた。
―――午前1時57分