「これから…どうしよう」
金目の相手でも見つける…?
でも…気分乗らないな。
ブラブラしてたら5分でキャッチされるんだろうけど。
騙されたふりしてついていく気もないし。
何か、九龍さんに逢いたい。
暇だし、予定もないので九龍さんを探すことにした。
裏通りを中心に、外れの公園まで。
徹底的に街を探し回った。
「九龍さーんっ」
小声で呟きながら、探していく。
―――……。
「いねーし」
既に探し始めてから一時間は経ってる。
のに、気配すらしない。
自販機で温かい紅茶を買って、公園のベンチに座る。
もしかして、外出してないとか…?
時計の針が丁度1を指した。
ズズ…と音を立て、ほんのり甘いミルクティーを飲み干していく。
もう疲れたし、カラオケかネットカフェでも行くか。
ゴミ箱に空にかった缶を投げ捨て、公園を出た時。