絶っっ対馬鹿にされた。
子供(ガキ)だと思われた。
抱かれたいなら金払えって、そう言われた。
お客様としてって…
「私は未成年だから入れないしー!!!」
堂々と聳える黒蝶に拳をあげ、思いっきり叫んでやる。
―――むかつく。
正直、こんな屈辱は初めてだから。
このもやもやした感情をどうしたらいいのか分からなくて。
傍に落ちていた空き缶を蹴ってみる。
…カラン、カラカラ…。
缶は虚しい音を立てながら私の横を転がっていく。
「…九龍…さん」
呟くと、チクンと胸が痛んだ。
意味の分からない痛みに戸惑いながら、私はもう一度黒蝶を睨んだ。