少し歩いてから、レイは壁にもたれた。
罰は無し、か…。いっその事、罰を与えられたほうが楽だろう。
その時、前から第五部隊隊長の小夜が歩いて来た。小夜はレイを一度だけ見て、すれ違い様に、
「元帥が許しても、私が許さない…」
「……」
遠ざかる足音を聞きながら、レイは自虐的に笑った。
「許してほしいなどと言った覚えはない…」