「人として扱われたいなら、まずは真面目に働いてみてはどうですか?」
予想外だったのか、リーダーは顔に焦りの色を見せ、
「俺達みたいのを雇ってくれる所なんてあるわけないだろ…」
「探してみないと分かりませんよ。懸命に探せば必ず見付かります。神は、必ずあなた達を救ってくれます」
「うるせえ…神なんていねえ!」
吠えた男は拳を振り上げ、レイに向かって馬鹿正直に突っ込んで来る。レイは振り下ろされた拳を冷静に避け、勢いがよすぎてバランスを崩した男の腹に思いっきり膝を叩き込んだ。
「かはっ…」
息を漏らしたリーダーはそのまま床に落ち、動かなくなった。
「信じなければ救われません」
子供の頃から言われ続けて来た言葉を伝え、レイは元帥の縄を解く。