殺しはしないが、深手は負わせるかもしれない。だがそれは元帥を守る為に仕方ない事…。
目でも抜刀する事を反対する元帥に、レイは小さくため息を吐いた。
「分かりました」
鞘から刃を抜かないままレイは、真っ先に突っ込んで来た一人の男の腹に剣をグッと差し込んだ。
「ぐふっ…」
体をくの字に曲げ腹を押さえる男の顔面に、更に蹴りを放ち部屋の隅へと飛ばす。
それを見たもう一人は接近戦は無理だと判断したのか、懐から拳銃を取り出した。だがその時にはレイはもう男の懐に入り込んでいた。
「くそっ!」
慌てて照準を合わせようとしているがもう遅い。
レイは床を蹴った勢いのまま男の顔を剣で殴りつける。そのまま床に崩れ落ちて気絶した二人からリーダーに視線を移す。