理事長室に入ると

直江先生の姿もあり

その横に並んだ。




「では、二人が揃ったところで本題に入ります」

そう理事長は切り出した。




「これはどういうことですか?」

そう言って

理事長はパソコンを私たちに向けて

私が教室で見た写メと同じ画像を見せた。


「これは今朝、私のパソコンに送られてきていたものです。

私にはこの写真の二人が恋人同士の様にしか見えないのですが説明をしていただけますか?」

理事長は淡々と話した。






「申し訳ありません。
教師として軽率でした」

先生は深々と頭を下げた。


「否定をなさらない…

それは二人の事を認めるということですね?」

先生は頭を下げたまま何も言わなかった。



「この手の噂はすぐに広まります。
どう責任をとるおつもりですか?」




「どんな処分でもお受けします」



いつになく真剣な表情で答える先生の言葉には

覚悟が感じられた。



「では、ご自分が退職処分になっても良いと

…そういう事ですね?」





このやり取りを見ていることしか出来なかった私は

初めて声を出した。