翌日から直江先生に会うのを避け
携帯の電源を切り
HRにも数学の授業にも出なかった。
それから数日後
廊下でみんなと話をしていた時
直江先生の姿が目に飛び込んできた。
私がその場を離れようとした
丁度その時。
「羽田ちょっと来なさい」
後ろの方で聞こえる先生の声。
私はそれを無視して逃げようとした。
しかし、それより先に先生は私の腕を掴んで
強引に引っ張って行こうとした。
「離して下さい。
一人で歩きます」
その様子を見ていた子たちがザワザワし出して
「そう言えば萌ここ最近、数学の授業に出てなかったからね」
と同情するような視線を向けた。