その後、先生は卒業生たちに「一緒に写真を撮ってください」と声をかけられて行ってしまった。
その背中を見ていたら
「初めて見ちゃった」
マユがニタニタしながら私の隣に来た。
「何を?」
「何って貴重な2ショットに決まっているでしょ?」
意味ありげに私を肘でつつく。
「えっ!?誰の?」
興味津々な態度でマユに尋ねると
「萌、わざと聞いている?」
マユは冷やかな目で私を見ながら呆れるように言った。
「別に・・・・何?」
私は首を傾げる。
「だから、萌と先生の2ショットよ」
マユは“まったく”という顔をした。
私は顔が一気に熱くなり、
両手で頬を押えた。
マユは私のその様子を見てからかい
また、その反応が面白かったらしく、しばらくの間からかい続けた。