三月になり卒業式が行われた。
それが終わり
部室の側でバスケ部の先輩達を囲んで話していた時
桂木先輩が
「話していい?」
と私に声をかけたてきた。
引き攣る私に先輩は
「心配しなくても大丈夫だから」
と笑った。
私は輪を抜けて桂木先輩について行き中庭まできた。
桂木先輩は振り返り
「上手くいっている?」
不意に聞いてきた。
私はほんのり頬を染めながら頷く。
「そう・・・・」
桂木先輩は横を向いて少し寂しそうに呟いて
何も言えずに俯く私に
「あの時は悪かった。
意地悪なんて言うつもりもなかったんだけど
何って言うか、つい・・・
あの時の事を卒業する前に謝っておきたかったんだ」
苦笑いしながら謝罪した。
私は首を横に振ることしかできなかった。