本当は分かっていた。 学校では そっけない態度をとることも 必要以外の話をしないことも 私を大切に思っていてくれるから もう言葉なんていらない。 こうして傍にいてくれるだけで… 「俺のそばから離れるなよ」 「うん」 頷いて見上げる私に先生は 短いキスをした。 そして 夕日が二人を包み込む中で 今度は長い口づけを交わした。