しばらく沈黙が続き
「どうするつもり?」
沈黙を破ったのは私。
「それって、やっぱり認めるってこと?」
桂木先輩は鼻で笑い
そして
私はフェンスに押し付けられて逃げられなくなった。
「もしこの事、俺が誰かにしゃべればどうなるかな?
あいつは先生で居られなくなるよな?」
桂木先輩は意地悪に言った。
「お願い。
それはやめて!!」
自分でも驚くほどの大きな声を出していた。
「じゃあさ、このままキスをしてくれたら誰にも話さないよ」
勝ち誇った表情の桂木先輩。
うつむいたままで
考える余地などない私は顔を上げ
目を閉じた。
でも
閉じている瞳からは涙が溢れ
一筋の雫として頬を伝っていた。
そして
顔が近づいてきた時だった。