流れるような至福の時間は過ぎ

再び車に乗り込む。




走り出した車は
帰途とは反対に動きだし

それに驚く私に


「少し遠回りをして帰ろう」

と先生は言った。




車の中では

先生自身のこと

車の中で流れているCDの話など


学校では見ることのない先生を沢山見た気がした。




私は男の人としての先生を知りたいと思った。



それと同時に

生徒ではない自分を見てほしかったし

知ってほしいと初めて思った。