ちっちゃいころは
私の方がどっちかというと
お姉さん的な
感じだったのにな。


今なんて私のこと
軽々と持ち上げちゃう
んだから…。


「なにボーっとしてんだ。
ほら、いくぞ」


朝焼けがまぶしいのか
尚斗が眩しいのかわからない。


「待ってよー!」


尚斗ははしゃぎながら
学校へ向かう。


私も置いていかれないように
尚斗の歩幅にあわせた。


「あ~!尚斗くんだぁ!」


尚斗と同じクラスの
坂下恵梨菜が寄ってきた。


「おはよ」


「おはよぉ!」


恵梨菜は尚斗を狙っている
一人であり、すごく
可愛くて男子からの
評価が高い。


きっとこんな子が
尚斗にふさわしいんだ。


なんて考えてた。