恵梨菜以外にもタオルとか
飲み物を渡す女子が
どんどん増えていた。


気がつくと尚斗の周りは、
女の子でいっぱいだった。


「尚斗くんまたモテてるよ~!」

「いいな~!私もタオル
渡したい~!」


そんな言葉が教室を
飛び交っていた。


「気にすることないよ、愛子!」


「そうだよ!元気出して!」


「もう、大丈夫だから!」


私は笑って見せた。


大丈夫。私なら強くなれる。


「よし、次移動教室だよ!
はやくいかなきゃ遅れちゃう!」


私はそう言って準備を始めた。