ナナには心配させたくなくて俺は元金が膨れ上がってる事は話してなかった。



今思えばそれがすれ違いはじめた原因かもしれない。



俺は必死で働いた。
寝る間も遊ぶ時間も削って。



ナナとの時間はかなり減っていたのに、ナナは一言も不満を言ってくる事はなかった。



自分のせいだと思うと言えなかったのかもしれないが、あの時の俺には気づいてやる事はできなかった。