今日は友達と
ピクニックへ行って
お茶をゆっくりする
予定だったのに..
そう彼女はおそらく
思っているのであろう
いや、絶対に。

ぼんやりとした表情で
窓から外を見つめる
彼女は何とも美しい。

あいにくの雨で
ピクニックは中止と
なってしまったらしい。

僕はリリィがずっと
見られるから嬉しいけど


「リリィは本当に雨女ね」

リリィの妹の
メイリーがくすっと
笑いながら甘い香りの
する紅茶をすすった。

「雨女じゃないわよ!」

リリィはブルーの瞳を
きっと睨ませメイリー
に言った。

彼女は雨女と言われる
ことが大嫌いなのを
僕は知っている。


「やーね、そんなにむきにならなくたっていいじゃないのよ。ねー?ギル」

本棚の前で本を
読んでいるふりをし
2人の会話を聞いていた
僕だが聞いて
いないふりをわざとする。

「なんの話だい?」

「私が雨女だっていう話よ!どうせ聞いてたんでしょ」

「まぁね」

ピンク色の頬を膨らませ
僕を睨んでくるリリィを
見て僕は小さく笑った。

僕はリリィを
からかうのが好きだ。


「私、人をからかって楽しむ人嫌いよ」

「あぁ、ごめんよ。だから嫌わないで」

僕はリリィをあやす
ようにしてひざまついた。

そんな彼女を僕は
骨の随から愛している。



_