私は城に着くなり、父の部屋に向かった。
「――お父様っ!!」
私は父の部屋に着き、扉を開けた。
「なんだ、桜。騒々しい」
相変わらず…冷たい人。
「……もう聞いたかもしれないけど…蘭の…」
「中田屋に関しては私は何も手は下さないぞ」
「は……?」
「殺されたのは本当に気の毒だった。しかし敵やら仕返しやら…うちは関係ない。だいたい…今、中田屋に関わったら…久喜家はどうなるか分からぬのだぞ」
父は冷たく言った。
ひどい…こんな人だったなんて…
「あっそう…あなたはしょせん、その程度の人間だったのね……もう頼らないわ。さよなら」
私は父を冷たく見ると急ぎ足で部屋を出た。
サイテーサイテー…
あんな人が私の父親なんて……
心底見損なったわ…