「……空…あのね…」



「俺さ、城から姫様の剣術の相手してくれって頼まれたんだよ」



その言葉を聞いた瞬間、頭を鈍器で殴られたかのような衝撃に襲われた。



「それって…いつ…?」



「ん?確か明後日あたり」



嘘でしょ…?
城下町の剣の達人が…空だったなんて!!



「どうした!?なんか顔色悪いぞ?」



ふわっと私の頬に触れる空の大きな手が降れた。



「ううん…何でもないの…気にしないで」



私は顔を背けようとした。その時――



―――グイッ!!