――…



「――ねぇ聞いた?城の姫様、婚約するらしいわよ!!」



「えっ!?あの美人さんを捕まえた男がいたの!?」



「みたいよ!!しかも相手の男性もかなりいい男みたいだし!!」



「そうなのー!?美男美女ねー♪」



「……聞いた?今の」



私は隣に歩く空にコソッと呟いた。



「あぁ…見事にバレバレみたいだな(笑)」



「も〜!!何笑ってんのよ!!」



私は空の腕を軽く叩いた。



「いいんじゃね?俺ら、本当に婚約するんだし」



「まぁ…そうだけど」



私がうつ向くといきなり空がキスしてきた。



「なっ…何!?」



「いや、可愛いなーと思って」



まったく…



またそんなことを!!



「――よし!!これから一発ヤるか♪」



「はぁ!?」



私は呆れたような声を出した。