「――はっ!!」
私は刀を振った。
忍は勢いのあまり、よろめく。
私はサッと忍の耳元に寄ると、囁いた。
「何を焦っているのかしら?もしかして姫である私にこんなことをしておいてただでは済まされないって気づいているから?」
「なっ…」
「…あなたも空に血を流させたんだもの。同じ思いをしてもらわなくちゃね?」
私は低くそう呟くと足に踏ん張りをつけた。
「――覚悟っ!!」
私は刀を振りかざした。
「ひっ……」
―――ザンッ!!!
勢いよく刀が舞う。
――パラ……
「………っ…!!!」
忍の着物の胸元がパラリと破けた
「……私は意味もなく人を殺める主義ではないわ。…次はないと思いなさい」
「は…はっ…」
忍はガタガタ震えながら返事をした。