嘘っ……
誰!?



もしかして…
城の使用人!?



空の実家を突き止めて来たのかもしれない…



「――誰だ、潔く出てこい!!」



私は凛とした声で言った。



「久方ぶりでございます、姫様」



「―――お前は……」



そこにいたのは



あの日、私を梅の間に案内した使用人・忍(しのぶ)がいた…



「――いったいここで何をしている。言え!!!」



私は鋭い目付きと言葉で言った。


最初はいいヤツかと思ったのに…


「何と申されましても…私はただ殿様のご命令で姫様を連れ戻しに来ただけです」



殿様…
父が……?



「……だからと言ってなぜ水野空を斬った」



「城の剣士として当然のことをしたまでです。」



は?



何言ってんの、コイツ…