「えっ…いいの?」



「いいんですよ!!なにかあったら大変ですし…くれぐれも見つからないようにしてもし危険な目に合ったらそれをお使い下さい。姫様の殺陣ならどんな剣士も楽勝でしょう?(笑)」



市之助は笑顔で言った。



「ありがとう市之助…感謝するわ……」



私はニコッと微笑んだ。



「いいえ!!では行ってらっしゃいませ!!お気をつけて!!」



「えぇ!!行ってくるわ!!」



私は刀を腰に差し、歩き出した。



小さな火の灯りだけを頼りに長い長い廊下を進む。
見つからないように…



あいにく使用人がたくさん張っている廊下とは違うほうの廊下を選んだのがラッキーだったみたいだ。



しばらく歩き、前を見ると城の牢屋が見えてきた。



ほとんど真っ暗だが、わずかに灯っていた火の光を辿り、牢に入る。



空……