――父に空との関係がバレてしまった。
まさかこんなに早く気付かれてしまうなんて…
――城、梅の間。
「――どうぞ姫様、お入り下さい」
梅の間は昔、将軍に仕えた貴族が使っていたと言われている部屋だ。その貴族が使っていたと言われている刀も飾ってある。
どうしてこんなところに…
「……どうして自分の部屋に帰ってはいけないの?」
私は低い声で問いただした
「申し訳ありません姫様、殿様のご命令なので…しばらくはこの部屋から出すな…と。」
私はそれを聞いてフッと笑ってしまった。
「姫様……?」
「……実の自分の娘の話もろくに聞かずに監禁させておくなんて…どうしようもないダメな将軍ね。あの人は」
「姫様、そのようなことを…」
「もういいわ…下がりなさい」
「は……はい…」
使用人は不機嫌な私に少し怯えたように背を向けた。