「ちゃんと断ったから。俺には他には変えられない大切な人がいるって。」



空……



優しすぎるよ、空…



一方的にヤキモチ焼いた私を怒りもせず、優しく宥めてくれた空。



優しく抱き締めてくれた空


「……空…」



私は振り返ると空の胸に手を添えた。



見上げると、見とれるほど綺麗な空の顔。



私は自分から空の唇に自分の唇を重ねた。



「…私は……空が欲しい」



私はそう言うと空に抱き着いた。



それに答えるように空は私を抱き締める。



「……俺には桜しか見えない」



空はそう言うと再び私の唇を奪った。



好きだよ空



私にも



あなたしか見えない――…