「痛い…かぁ」



私は散歩をしようと城下町に出ていた。



はー……
町はのどかなのに…
私の気持ちは曇ったまんま…



「どうしよ…」



痛いんだよね…
ちょっと怖いなぁ…



でもやっぱり空が好きだし愛してるからいつまでもしないってワケにもいかないし…



私はそんなことを考えながらボーッとして歩いていたその時。



――ドンッ!!



「きゃっ…」



誰かにぶつかってしまい、尻餅をついてしまった私。


「だっ…大丈夫ですか!?お怪我は!?」



「いえっ…私こそよそ見して歩いていたので…」



と言いながらその人を見上げた。



うわ…
すごい綺麗な子…



小柄で肌は雪のように白く、ピンク色の唇をして真っ黒な綺麗な髪を横で束ねている。


「すみませんでした…私、江戸は初めてなもので…今日江戸に着いてちょっと迷ってしまって…」



その美少女は苦笑いをして話し出した。
その顔はとても可愛らしかった。



「そうなんですか…あ、もしよかったら私案内しましょうか?江戸は長いので」